写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

67  ロシアのウクライナ侵攻

 このところメンタルの状態がよくないと言うことを昨日も書いたのですが、ネットや新聞を見ても、ロシアのウクライナ侵攻のニュースばかりで気が滅入ります。何人かの評論家が書いていますが、21世紀の今どき、こういうある意味古典的な戦争がヨーロッパの地で起こるなんて正直なところ思っていませんでした。

 

 ウクライナNATOに加盟したい、というのをロシアが脅威と捉え、東部地区をめぐる民族問題もからまって戦争になった、ということでしたが、国境紛争や民族紛争はともかく、ロシアの脅威になるから、といって他国に攻め込む、というのはいかがなものか、もっと言うととんでもないな、と思います。戦争を防ぐための安全保障の枠組みをめぐって、かえって戦争になってしまうのか、と思いますが、そういうことで戦争するのが現実なのでしょう。

 

 我々は日本のマスコミの報道を読んでいるだけで、ロシアの言い分がさっぱり説得力を持っているようには思えませんが、まあ、向こうは向こうの言い分があるのでしょう。

 

 私はウクライナ人とロシア人の区別がわかりませんが、ソビエト時代は同じ国で、歴史的には「ウクライナ」という国があったわけではなく、ほぼロシア帝国ソビエト連邦の一部分であったので、ソ連崩壊で別の国になったものの、ロシアの感覚からすれば、もとは自分の領域、それが離反することは許せなかった、というところなのかも知れません。同じような国にベラルーシがありますが、こちらはロシアべったりで強権的体制を敷いているようですので、そちらとは戦争にならないのですね。むしろベラルーシ方面から侵攻した部隊もあったようでした。

 

 日本と韓国を見てもわかるように、隣国同士というのは国境問題や過去の歴史問題、民族問題を抱えて近親憎悪的に仲が悪いことが多いものですが、それでも国際紛争の解決手段として戦争をするかあ、と思います。

  

 私は「今どき、まさかこのような全面的な戦争にならないだろう」と思っていた方なのですが、事態は最悪の方に動いています。もうこうなったらさっさと終わった方が犠牲も少ないし、いいと思うのですが、それは平和ボケの日本人の考えなのですかね?

 

 ロシアはウクライナをどうするつもりなのか、併合するとか領土分割するとかまで行くのか、それとも親ロシアの傀儡政権をつくる気なのか、後者の場合、ウクライナ国民の支持を得られないでしょうから、長続きすることは困難なように思いますが、これまた予断を許しません。

 

 私はこれまでロシアに2回行ったことがありますし、ロシアという国が嫌いではありません。むしろ好きだと言っていいでしょう。ですが、これでこういうことは言いにくくなりますし、もっと卑近なことをいえば、コロナが収まったらまたロシア旅行できればいいな、と思っていたのですが、制裁などが続くでしょうから、行きにくくなるのではないでしょうか?

 

 ネットのコメントなどを見ると、今度は中国が台湾に侵攻するのではないか、などと書いているものも散見されますが、本当にそうなると日本にとってはこの程度の影響では済みません。私は台湾にも行きましたし、ちょっと考えにくいことで、「まさか」と思っていますが、ウクライナでもその「まさか」が起こったわけで、楽観はできないのかも知れないです。

 

 さらに中国の沖縄侵攻やロシアの北海道侵攻まで危惧している意見もあります。さすがにそれは考えにくいし、もし侵攻されたら自分の身に降りかかりますが、冷戦期のような状態に戻るのかも、あるいは今のところNATOウクライナに援軍を送る気はないようですが、もしそうなったら第三次世界大戦もあり得るわけで、とんでもないことだなあ、と思います。

 

 戦争反対、とここで言うことはたやすいですし、一応、私もここに「戦争反対」と書いておきますが、それを実現することはとても難しいことなのだなあ、と改めて痛感させられます。

 

 私なんか、戦争をすること、戦争に巻き込まれることなんかまっぴら御免ですが、日々の人間関係でもいざこざやトラブルは発生するもの。それにあれこれ悩んでいます。現代の国家間の関係はもう少し理性的なもの、と思いたいですが、一部の権力者はそうではないのですね。世の中には一定数、こういう争いを好むタイプの人がいるのだろうな、と思います。

 

 事ここに至った以上、世界情勢は当分好転しないでしょう。もう少しよい世の中になってくれないものですかね。