紅白歌合戦の出場者が発表されましたね。私は長年の「紅白マニア」で、テレビをほとんど見なくなっても、紅白歌合戦だけは見続けています。
とはいっても、もうここ数年、というより、もう十年以上だと思いますが、漠然と見ているだけです。義務感で見ているのに近いかもしれません。
出場者の顔ぶれを見ても、知らない人ばかり。私は韓国マニアでもあるので、KーPOPの歌手が出ることには批判的ではないのですが、韓国系の歌手かどうかと言うより、名前自体を知らないのですから、日本のグループなのか、韓国のグループであるかの区別すらつきません。
今回の顔ぶれを見ても、知っているのは石川さゆりと坂本冬美、天童よしみ、郷ひろみぐらい。後は純烈とか、三山ひろしとか、名前は知っているけど、以前の紅白で見たから、と、日本人の名前、日本語のグループ名だから印象に残っている、という程度で、昨年の紅白以来ほとんど誰ひとりリアルのテレビやラジオで歌を聴いたことがありません。
それでも私が紅白を見続けているのは、かつて、1970年代に最初に見始めてから、その時代、全盛期の紅白の幻影を期待し続けているからなのかもしれません。
以前にも「紅白はデパートの大食堂である」というようなことを書いたかと思いますが、もうそういう大食堂はデパートのなかにもあまりありませんし、デパート自体が斜陽。やはり紅白が面白かったのは1970年代、ラーメンもお子様ランチも刺身定食もあったデパートの大食堂のように、紅白も演歌もアイドルもポップスも混ざっていてもそう違和感のなかった時代の産物なのでしょう。
今は大食堂・紅白だけでなくデパートにあたるNHKの存在意義すら揺らいでいる時代です。
それでも私は紅白が続いている限り、自分が大晦日の夜にテレビの前に座っていられる限りは、いくら面白くなくても、きっと見続けるんだと思います。
紅白の制作側も、私のような固定客を相手にするか、次代の固定客をつかむために若者向きの内容にするか、迷った末に、若者向けにしているのでしょう。1990年代~2000年代ぐらいまでは昔の固定客を相手にした感じがありましたが、ここ数年は明らかに若者向けにシフトしています。
それでも若い人たちが見てくれるのか、あやしいところだと思いますが。