写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

24  松江彩雲堂の「復刻若草」を食べる

    かなり以前に、松江三大銘菓のひとつ、「若草」を札幌の三越で見つけて食べてみた、という記事を書いたことがあります。きれいな緑色をした粉がついた求肥系のお菓子でした。

 

 それからも時々三越の「菓遊庵」という地下の全国お菓子売り場に出かけて面白いお菓子はないか、と物色していたのですが、先日、「復刻若草」というお菓子を売っているのを見かけました。

 

 どうもこれは、江戸時代後期の「若草」を復刻したものらしく、通常の「若草」がきれいな緑色を着色料で出しているのに対し、よもぎを使って緑色をだしているようです。江戸時代には人工的な食用着色料などほとんどなかったでしょうから、よもぎで緑色を出していたのでしょうね。

 

 ということで、早速購入してみました。3個入りで700円ぐらいしました。量の割には高いですが、この売り場には1000円を超すお菓子も多いですから、庶民がちょっと味見するのには、この程度がいいのかもしれません。それでもこんなものを買うから散財するのですが。

 

 家に帰って早速試食。せっかくですから抹茶も点てます。開けてみると、やはり通常の「若草」に比べてくすんだ緑色です。食べてみると、よもぎの苦みがするのかな、と思ったのですが、ほとんど通常の「若草」と変わりがない気がします。かすかによもぎの味がするかしないか、という程度。これは意外でした。

 

 例によって裏の「原材料名」を確認。砂糖(国内製造)・米・麦芽糖・砂糖結合水飴・米粉・水飴・よもぎ粉末、と書いてありますから、色素は全く不使用なのですね。

 

 江戸時代の茶人大名、松平不昧公お好みだったそうで、私もお好みですが、現代の庶民でも大名菓子を食べられるのは幸せなことです。でも今でも庶民にとってはちょっとお高いお菓子ですね。