写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

06  犬養木堂記念館と数少ない友人に会ったこと(2005年8月12日) 

 岡山にいる間は暑いので冷房の部屋に閉じこもりでした。ですから北海道にいるよりかえって快適でした。ですが一日だけ小学校のときの友人と会う約束をしていたので、その前に近所の犬養木堂記念館に行ってきました。

 

 近所といっても2キロぐらい離れているので行ったことがなかったのです。犬養木堂といってもわからないと思いますが、昭和初期の5・15事件で殺害された犬養毅首相のことです。岡山が出身地で、地元では「木堂」という号で呼ぶのですね。無料でしたが無料の割には展示は充実していました。

 

 犬養毅の次の首相が数少ない知人の実家のある岩手出身の斎藤実ですから、歴代首相の記念館めぐりというのはどうかと思ったのですが、同じ岡山でも平沼騏一郎という元首相はA級戦犯になったこともあって記念館があるという話を聞いたことがないです。歴代総理全部に記念館があるわけではないでしょうし、これはやめておこうという感じですね。
 
 小学校のときの友人とは18年ぶりに会いました。大学に入ったときに東京で会ったきりですが、割合筆まめなひとなので年賀状のやりとりが途切れなかったり、たまにはこちらからメールを出したりして音信が途絶えなかったのです。まあ相手はもうとうの昔に結婚して小六の娘がいました。こういう事実を目の当たりにすると自分は何をフラフラしているんだろうな、と思います。

 

 私にとっては結婚して家庭を持って、ということは思いもよらないことです。相手の人はずっと岡山で生まれ育って、いろいろ転職をしたり、決して安定しているわけでもないようでしたが、でも家庭を持って子育てをしているのはすごいな、と思います。

 

 私なんかは本当は家族を養うだけの給料をもらっているのでしょうが、一人にはもらいすぎで無駄遣いをして訳のわからない本や服ばかり買って毎週のように札幌に行き、休みごとに旅行をしているわけで、こういう生き方は間違いなのかな、と思ってしまいました。

 

 久々に会いましたが、いい人でした。また会いましょう、ということで別れました。相手もいろいろ悩み事はあるようでしたが、私のようにそれで鬱になっているということはない様子でした。家族の力なのか、本人の性格なのか、よくわかりませんが、正直いいなあ、と思ってしまいました。まあ、私は友人のきわめて少ない人間なので、こういう奇特な人は大事にしなければいけませんね。