写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

21  共産党が松竹伸行氏を除名した件について

    松竹伸行氏、という共産党の人物が、志位委員長の長期在任に対し、党首公選制を主張するなどの党改革を主張する本を出したことに対し「規律違反」であるとして除名になりました。

 

 やはりこの党の体質というのは異論を許さない閉鎖性、あるいは非情さがあるなあ、と改めて感じました。志位氏を始めとする党内幹部の言い訳も納得できないし、苦しいですね。志位氏は朝日新聞が批判した論説も批判していましたが、新聞名を産経と間違えていました。苦しい言い訳をしていたので、取り違えてしまったのでしょう。共産党というのは最近大分ソフトムードになってきたな、とは思っていたのですが、やはりこれでは中国共産党と変わらない部分があるな、と思います。

 

 共産党としてはこういう異論が出ることが自党の体質への批判となるわけですから、選挙への悪影響があるわけで、許せなかったのかもしれません。でも、今回の件でかなり支持を減らすのではないでしょうか?それとも共産党の昔からの支持者は、こういうことは織り込み済みなのでしょうか?ただ、一般人には奇異に映り、支持拡大にはマイナスでしょう。

 

 私の感覚では、党首公選制を提案したくらいで除名とは厳しすぎます。こういう提案程度を「外からの攻撃」とか、「分派活動」とみなす、という、寛容さのない体質は非合法時代の秘密結社的性格、あるいは革命政党の時代の体質を引きずっているのでしょうか。こんなことをいまだにやっているようでは、一般人には「怖い政党」と見られてしまいかねません。

 

 自民党など、元党首の安倍氏を「国賊」まで罵った村上誠一郎氏を役職停止処分で済ませていますし、どちらが寛容なのか、比較してみれば一目瞭然です。なんだかんだ言っても自民党には「言論の自由」があるし、共産党にはないな、と思ってしまいます。

 

 こういう体質を引きずっている共産党が、護憲を唱えていることには正直、違和感を感じます。やはり本質的に日本国憲法とその下にある体制には適合しない部分がある政党なのだと思わざるを得ません。

 

 今回のことは、「左寄り」の人物や新聞もかなり批判的ですね。共産党にすれば、痛いところを突かれたのでしょう。

 

 やはり彼らの言う民主集中制をやめないと広い支持は得られないでしょうね。我々が考える民主主義の原則とは異なりますから。でもそうなると独自性を失い、かつて社民党のたどった道を歩むことになるのかもしれません。共産党のこういう原理原則にかたくななまでに忠実なところは別な場面では政界の「わさび」になっているところもあります。

 

 どっちにしても、共産党はかなり厳しい立場に追い込まれているのだろうと思います。