写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

01 1日目ウラジオストク空港まで(2019年8月3日)

 今度はロシア旅行記書きます。また微に入り細にわたりますが、読んでやってください。

 

 今年は台湾、韓国と行ったので、海外旅行がマイブームになりました。どうも私は1年ごとに、あれこれ何事かに凝ってしまう、という性癖がありますが、海外旅行はさすがに出費が大変です。まあでもやけっぱちなのと、今年の夏は比較的余裕があるのでチャンスだと思い、韓国帰国後からどこか行くことに決めていました。

 

 あれこれ思いをめぐらせたあげく、結局、ロシアにしました。韓国や台湾と違ってビザが必要ですし、ロシア語もわかりません。でも東南アジアでは暑すぎです。夏の旅ならロシアあたりがいいかな、と思ったのですが、これについては裏目に出ました。まあ、ロシアで猛暑なら他のところだともっと過酷だったでしょう。また、治安状態もよくわかりませんし、いろいろ余計な準備をしたので、出費も多かったです。

 

 実は27年前(1992年)、ソ連崩壊直後に行ったことがあります。ですから、27年ぶりとはいえ、2回目なので何とかなるだろうと思いましたし、実際何とかなりました。

 
 極東ならば簡略化された電子ビザで行けるようになっていたので、敷居が低くなったとのこと。また、札幌からウラジオストクへの直行便が出ていることもわかり、往復22000円ほどでした。ということで、思い切って予約しました。もっとも、行きの座席の事前予約をしたり、手数料などがあって30000円ほどになりましたが。昔は千歳空港には軍事上の理由でロシアの飛行機を入れないと聞いていましたが、以前の旅行のとき、ユジノサハリンスク行きも見かけましたし、変わったのですね。

 

 ですが、行くとなると、汽車に乗りたいし、ウラジオストクだけでは物足りない。電子ビザで行けるナホトカまで行くことも検討したのですが、大したものはなさそうですし、電車の本数も少なく、うまく旅程が組めません。27年前に行ったハバロフスクは厳寒の中、緊張しておそるおそる、ちょっと歩いただけで、心残りがありました。ですからハバロフスクまで行こうと考えました。

 

 ですが2都市をめぐる場合、正規ビザが必要とのこと。ロシアのビザは日程を全部決めてホテルのバウチャーを事前に用意しておかなければならないです。今でも旅行ガイド本にはそう書いてあります。ですが、ネットで「ロシアビザセンター」というのを見つけました。ここでビザをとると融通が利くとの情報でした。ですが手数料が13000円。まあ、領事館まで平日に2回も行くわけにも行かないので、申し込み、郵送でパスポートを送りました。戻ってきたのを見たら、シール式のビザでした。ビザについてはロシア側は緩和したいそうなのですが、日本側が領土問題などを抱えているので相互の緩和に否定的なのだ、ということらしいです。

 今度は、ホテルをとったりしていきました。今ではネットでロシアのホテルもとれます。その他、ネットで鉄道や国内線などの予約もしていきました。これらは日本語サイトがなく、ロシア鉄道も国内線も英語のサイトです。鉄道予約のサイトはいろいろあったのですが、どうやらこれがロシア鉄道の公式サイトだ、というのを見つけ、一応予約できたようです。でも、大丈夫かなあと不安です。

 

 さらに、到着日が土曜日夜で、空港の両替所が開いておらず、ATMの両替機しかないという情報がありました。これまた不安だったので、札幌に出たとき、大通の北海道銀行の両替センター両替。1ルーブル1.79円がこの時点での相場で、まあレートが悪いだろうとは予測していたのですが、思った以上に悪く、2.2円のレートでした。手数料もあるでしょうから31000円ほどで14000ルーブル。1ルーブル2円と考えることにしていたのですが、予想以上に悪すぎてがっかり。やはりロシア旅行は容易ではないわい、と思いました。さらに、直前になって、治安面で不安になり、旅行保険をかけてしまいました。直前によく検討もせずに入ったので意外に高く、6000円以上しました。
 
 ようやく8月3日(土)出発。午前中にとりあえず札幌に行きます。飛行機は夕方ですが、札幌で時間つぶしをして、14:20発のエアポート142号で新千歳空港14:57着。

 

 2時間以上前に行ったのにチェックインカウンターは大行列。ロシア行きの飛行機はどんな客層なのだろう、と思っていたのですが、驚いたことに大荷物を抱えた中国人団体観光客です。どういう旅程なのでしょう?日本とロシアをセットで観光するのか?とにかく行列に並びます。40~50分かかりました。私は荷物が少ないので持って中に入ります。必要な物はお土産にもなるので現地調達主義で、最小限にとどめています。パスポートチェックも通関もスムーズ。

 

 バスに乗って飛行機へ。やはりロシアの飛行機は敬遠されているのか、ずいぶん遠い端っこに駐機していました。暑いのに係員の方々お疲れ様です。タラップを昇るとロシア人CAがお出迎え。やはりロシア人はきれいです。服もカチッとした制服でスカーフを巻いて、昔の「スチュワーデス」風です。ウラル航空という航空会社で、LCCの一種なのでしょうか。U6-748便という便です。予約したときは16:30発だったのですが、17:30発に変更の連絡が来ていました。実際の離陸は少し遅れたかもしれません。往路だけでも、と思い、窓側を事前に指定しました。8割方中国人、あとの2割がロシア、日本、あと韓国人がいたのでしょうか?もちろん満員。

 離陸していきますが、ネット情報ではこの便は奇妙な飛行ルートをとるらしく、一度北上して利尻か礼文あたりで日本海を渡り、南下してウラジオストクへ行くそうです。そうなのか、と目を凝らします。確かに北上しています。増毛か留萌かな、というところまでわかりましたが、そのあとわからなくなり、利尻も礼文もわかりませんでした。ですが、こちら側の窓にあった太陽がしばらくすると反対側になります。

 

 横は中国人老婆、私が肘かけに肘を載せていると強引に載せてきます。中国人は押しが強いな、と思います。日本便なのにアナウンスはロシア語と中国語。航空機はエアバス。昔乗ったツポレフだかイリューシンだかのソ連・ロシア製航空機は今はほとんど飛んでいないようです。ですがこの飛行機も各種表示はキリル文字。雑誌もキリル文字でさっぱりわかりません。もっとも、以前お天気動画を見ていたおかげで、固有名詞だけはだいたいわかります。あと、外来語や英語と似た単語は意外とわかりました。もちろん、文章はさっぱりわかりませんので、断片的な単語だけです。

 

 サービスは何もなし。2時間15分ほどのフライトで、ロシアの大地が見えてきます。まだロシアらしさはわかりません。まあ、森林地帯だったり、草原だったり、ですが道路は意外と車の行き来が多そうです。定刻に着陸でした。時計を1時間進めます。ウラジオストクは北海道より西にあるのに、時差は1時間進んでいます。ですから20:45着なのにまだ薄明るいです。誘導路がずいぶんきれいで、千歳のように隅っこから雑草が生えていません。空港の建物自体も、2012年に新築されたそうです。