写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

78  兵庫県斎藤知事の再選を受けて<その2>

 兵庫県の斎藤知事が不信任を受けて失職したあとの出直し知事選で当選した件に関して、どういうことなのだろう、というモヤモヤが晴れません。まだびっくりが続いていて考えがまとまっていないのですが、現時点で思ったことを書き連ねていこうと思います。

 

 今のところ言われているのはSNSyoutube」対「オールドメディア」の争いだった、ということです。私の場合、もうテレビは見ていませんし、新聞は見ていますが、北海道ですからこの件について新聞に載っていることは少なく、もっぱらネットのニュースを見ていました。

 

 この話を知ったのは県民局長が処分された、という一報でしたが、この時点で斎藤氏が「やりすぎなのではないか」と感じました。そしてその後様々なパワハラ疑惑が出てきたことで、「けしからん」と思うようになりました。

 

 しかし、失職前後までの報道は、確かに行き過ぎている、と思うところもありました。斎藤氏が自殺してしまうのではないか、と思ったくらいです。さほど問題でないことまであれこれ根掘り葉掘り報道されていて、これはいかがなものか、と思ったものです。

 

 その後、斎藤氏が一人で選挙運動を始めている光景を見たあたりから風向きが変わってきたのは感じました。「同情論」や「陰謀論」が出てきたのですね。「斎藤氏がいじめられている」という風に見えてきたのでしょう。この人の実像はわかりませんが、映される映像だけを見れば、しおらしくしている、という印象は確かに受けました。「この人がパワハラを?」と疑問に思った人も多かったのでしょう。

 

 選挙が始まると既成メディアの報道は選挙戦が中心となり、疑惑の深掘りはされないままでした。その中で「斎藤さんは悪くない」とか「斎藤さんがかわいそう」ネットメディアの情報が県民に広がったようです。そして立花氏が参戦することでどうやら大きく流れが変わってしまったようですね。

 

 私も一体どの情報が真実なのか、よくわからなくなってしまいました。しかし私の知っている限りの話を総合すると、私はやはりパワハラ、あるいは知事の地位を笠に着た居丈高な行為はあったと思います。全く事実無根、とはいえないのではないでしょうか?県民の中には「事実無根」と考えて斎藤氏を支持した人もいたのでしょうが、それだけだったのでしょうか?

 

 そう考えると、次に兵庫県民は「パワハラ」があったとしても、「これぐらいのこと」と容認するのか、という問題になります。私は「パワハラ」を容認できない立場ですから、このような考えで斎藤氏を支持した人がいたとすれば悲しくなります。ここ十数年「パワハラ」が周知されてきましたが、このことに関しては、このような動きがここで後退しないことを強く望みます。

 

 まださらなる事実が明らかになるかもしれませんし、県議会などとの対立もどうなるか予断を許しません。また、斎藤氏側について彼を擁護した人たちには、私には立花孝志氏を筆頭にうさんくさい、信用できない人物が多かったことも確かです。この人たちの流す情報をなぜ信じてしまうのだろう、と思いました。私もyoutubeをよく見ているので、斎藤氏擁護の動画がときどき「おすすめ」に現れたのですが、信用できず、1~2回チラ見した程度でした。

 

 今度は斎藤氏支持側の行き過ぎもあるようで、県議が誹謗中傷に耐えきれず辞職した、というニュースも出てきました。このようなことは極めて危険なことです。しかし政治家がそれでやめるのもどうかと思いますが。

 

 情報やメディアの信憑性、そして情報に踊らされる危険性、「パワハラ容認論が出てくる危険性など、様々な問題が表出した選挙戦でした。一地方選挙でしたが、よそ者として知らん顔しているわけにも行かない、と思わせられる問題を多く含んでいます。

 

 この後、どういう経過をたどるのか、また、真実はどこにあるのか、「情報」のあり方の問題も含めて、考えていきたいと思います。