写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

22 ロシア旅行記を終えて<その2>(2019年8月)

 ロシア旅行記の補足の続きです。

 ハバロフスクについて
ハバロフスク旧ソ連時代、ウラジオストクが閉鎖都市だったので外国人はここに寄らざるを得ませんでした。当時は中韓の人が来なかったのでアジア人なら日本人、その名残りでインツーリストホテルには日本語が話せる人がいるのでしょう。とはいっても若くてきれいな子でしたが。川に大きな貨物船が停泊しているのはかなり異国情緒がありました。

 

 ハバロフスクの基幹産業はよくわかりませんが、シベリアの物資の集散地にはなっているのでしょうね。ハバロフスクウラジオストクはライバル関係ですが、こっちはハバロフスクびいきになりました。最近はウラジオストクに押され気味だそうです。ハバロフスクの方がのんびりしています。

 

 ハバロフスクの2つの聖堂は観光写真によく使われているものの、21世紀になってロシア正教が復活した際につくられたもので、観光地というよりは信仰の場という側面が強いのだと感じました。書いたように、女性はみんなスカーフをかぶっていましたし、イコンにキスをする人もいました。誰が出資して聖堂が建てれたかはわからないです。公的な組織ではないでしょう。信仰深い人々の寄付で出来たのではないでしょうか?

 

 ハバロフスクを堪能しましたが、この町が気に入り、長期滞在できないかな、と思うようになりました。宮脇俊三氏のシベリア鉄道旅行記ハバロフスクが気に入って休みごとに来ている、という青年が登場するのですが、なんとなくわかる気がしました。気候は厳しいでしょうし、仕事をすることは出来ないでしょうが、住むだけなら案外居心地のよい町ではないでしょうか。

 毎日気が向いたときに、のんびりと川や公園や市場をめぐり、駅で汽車を眺めるだけでも良さそうです。坂は多いですが、交通機関も利用しやすいのでウラジオストクのようなしんどさはありませんでした。ウラジオストクは2010年代に入って近代化しはじめたようですが、ハバロフスクはまだのようです。でもそれで不便そうな感じもないし、レトロ感があって私好みです。今のままでいて欲しいのですが、そのうち近代化が始まるのでしょうかね?もう新空港の建物はほとんど完成していたようですし。

 

 ウラジオストクについて
 ウラジオストクの展望台についてですが、やはり観光地に露店や土産物屋の一つもないというのは困ります。アイスクリームの屋台とかジュースの売店ぐらいはあると思っていたのに何もなかったのですから。あと、展示されていた潜水艦は旧式でしょうね。北朝鮮レストランは諜報活動や工作活動の拠点になっているという説があります。

 

 気温は温度計を持って行ったわけではないし、現地のテレビを丁寧に見たわけではないのでわかりませんが、30度は超えていたでしょう。ハバロフスクも暑かったのですが、あっちはもう少しからっとした暑さだったような。でもゲリラ豪雨がありましたからそうでもないのかも。ウラジオストクは湿度も高かったのではないでしょうか?まあ、坂道を歩き回って汗ダクになったので実際のところはわかりません。

 

  ウラジオストクのバイオリン弾きの演奏を聴いている人は2~3人でした。夕暮れの町並みとムードがぴったりで、雰囲気がよかったので珍しく投げ銭しました。2曲ぐらい聴いて立ち去ったので向こうは「えっ」で感じでしたが。日本でも札幌のススキノでは夜にギターを弾いて歌っている若者がいますね。ウラジオストクは滞在時間が短く、ようやく慣れてきたところで帰国になりました。市電やトロリーバス、郊外電車にも乗れなかったのでちょっと心残りです。
 

    ホテルについて

 ウラジオストクハバロフスクで泊まったわけですが、ウラジオストクの空港ホテルは穴場でした。ただし探すのに一苦労でした。電車の駅方向に行って突き当たり右側です。すると表示があります。ただしエレベーターも目立ちません。日本便は夜に着く飛行機が多いので便利です。

 

 ハバロフスクの宿泊事情がよいのに対し、ウラジオストクは悪いです。ハバロフスクが昔から外国人に開放されていたのに対し、ウラジオストクが閉鎖都市だった名残でしょうか?現在ではおそらくウラジオストクを訪れる観光客の方が多いでしょうから、ウラジオストクに便利な中級ホテルがもっと出来るとよいと思いました。

 

 気象通報の思い出とサハリン(樺太
 ハバロフスクウラジオストクといえば、天気図こそ作りませんでしたが、NHK第二放送の気象通報を昔よく聞いていたことを思い出します。韓国の気象通報も早朝にあるのですが、これも韓国語のヒヤリングにいいので聞いていました。どちらも観測地点にハバロフスクがあります。ウラジオストクは「ウラジオ」といっていましたね。サハリン千島あたりはだいぶ遅くまで「敷香」とか、「松輪島」とか、日本時代の地名で読み上げていましたので、戦前の放送を聞いているような趣があって好きでした。

 

 いつかサハリン(樺太)にも行きたいですが、今年の夏(2019年)に調べたところでは千歳~ユジノサハリンスクの航空便の方がウラジオストク便より高額でした。北海道から最も近距離の便が飛んでいる「外国」なのですが。

 Yシャツについて
 台湾韓国につづき、またYシャツを購入しましたが、ロシア製かはわかりませんでした。市場の品物なので高級ではないと思います。洗濯のタグをみたらキリル文字で書いてありました。3XLでは大きすぎですが、せっかくなのでときどき着ています。台湾韓国のときのYシャツも時々着ているのですが、クリーニングに出すとき、クリーニング屋が洗濯表示のタグがハングルや中国語の表示なので戸惑っているのではないかと思います。今回これにロシア語が加わってしまったわけです。LCC利用の現地調達主義なので、外国で買った折りたたみ傘とYシャツと下着が増えていきます。

 健康食品について
 帰国後に、ロシアで買った「CHAGA」(カバノアナタケ)のエキスと、韓国で買った「ソクリュ(ザクロ)」のエキスを混ぜて飲んでいます。前者は非常に苦くてまずく、後者は甘いです。混ぜて飲んでいいのかわかりませんが、こうして中和させています。

 

 ウォトカについて
 空港で小銭を消化するために買ったウォトカを帰国後に飲んでみると、意外に気に入りました。アルコール度数40度なのに。さすがにちょっと口に含んでは水で流し込む、という飲み方です。それでも韓国焼酎の20度がたいしてきついとは思わなくなりました。こんなものが好きになるとは。年齢のせいですかね?

 

 最後に…
 ところで、ゴールデンウィークの韓国旅行で使った千歳~大邱線、日韓関係の悪化であえなく休止になったようです。残念です。ですが韓国線大ダンピングの様相で、1万円台続出のようです。お互い行きにくくなっている雰囲気ですが、そういうこと気にしないならば逆にチャンスです。まあ今年はもう行こうと思いませんが。ウラジオストク線も冬季休航だとか。再開してくれればいいですね。

 

   この冬にもどこかへ行こうかな、と思っています。もうやけっぱちですので。最有力候補は香港だったのですが、ここは元々札幌発の航空便の時間帯が悪いので今夏も断念してロシアに行くことにした経緯があり、さらにこのところ政情不安なので難しそうです。代替地としてどこがいいかなあ、と考えています。どこがいいでしょうかね?