写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

20 ビートル欠航で不安&インターネット様々(2001年1月7日)

 いくら韓国とはいえ、海外で突然日本に帰れないと言うのは不安なものです。1月7日は強風高波で欠航、全然考えていませんでした。窓口では怒声やクレームが渦巻いています。それに日本語で応対する窓口係員もかわいそうですが、私も焦り、きつい口調で詰問してしまいました。なんでも明日はキャンセル待ち200人、それに明日も欠航するかも知れないということであきらめました。ちょうど3連休の時だったので、元々満席状態だったわけです。

 

 とりあえず、港と地下鉄駅の途中にツーリストインフォメーションがあったのを思い出して、ここなら相談に乗ってもらえるかと思い、行ってみました。ここには日本語通訳のボランティアをしている老人が常駐していて、係員との通訳をしています。

 

 他の人とのやりとりを聞いていて愕然としました。船は22日まで満席だというのです。で、そこには旅行会社のカウンターもあって、そこで航空券を買っている人もいます。

 

 それを聞いてまたびっくり。明日の釜山発で空席があるのが名古屋行きのみ。しかも正規運賃で8万円。私はカードを持っていませんし、10万ほど余分に持ってきていたのですが、これからの滞在費や名古屋から先のことも考えると心もとないです。その他は、ソウル発だと9日の福岡行きとか松山行きがあるが、それも正規運賃とのことで、手がでません。22日まで帰れなかったらどうしよう、と思います。それでも仕事のある人なんかはボランティアの老人に「買ってしまいなさいよ」なんて言われてカードで買っていました。お人好しなことに「助かりました、ありがとう」なんて言っています。

 

 そこに金がなくて困っている学生と、すぐ帰らなくてはいけないと言う会社員の人がいたので、一緒に再度港に行ってみました。ビートルは14日まで満席関釜フェリーが22日まで満席。14日には帰れそうですが、でも一週間も待たねばなりません。釜山からはソウルより福岡の方が近いのに、国境とか海とかいうのは怖いものだなあ、と改めて思います。一緒に行った人とは途中ではぐれましたが、今度は福岡行きのカメリアラインというフェリーの窓口に行ったら、11日が空いているとのことで、とりあえずこれを予約しました。

 

 これで9日からの予定にしていた沖縄行きはパーです。せっかく早割を購入したのに無駄になってしまいました。またツーリストインフォメーションに行き、幸か不幸か沖縄行きと沖縄から千歳に戻る切符を福岡においてきたので実家に連絡してキャンセルしてもらいました。後で聞いたら1万円損したそうです。

 

 ボランティアの老人(先生、と職員に呼ばれていたので退職教員かなんかかも知れない)と話をしていると、「11日も大丈夫かなあ、きっと大丈夫ですよ。」なんて慰めになっているようななっていないようなことを言います。

 

 あれこれ考えているうちに、ソウルに出てこの前格安券を買った旅行社で那覇行きか札幌行きを取るか、ということも思いつきましたが、実家に福岡~那覇間だけキャンセルするよう指示し直すと面倒がる可能性が大ですし、また天候が荒れるとよけいおかしくなるのでやめました。あとで新聞を読んでわかったのですが、ソウルはこのとき20年ぶりの大雪で、ソウル~釜山間は18時間かかったとか、ソウル金浦空港の航空便は大部分欠航したとか書いてありました。結局ソウルに戻らなかったのは正解でした。

 

 インフォメーションの脇にパソコンが一台おいてあり、無料でインターネットが使えると言うことに気づきました。これは使える、と思い、とりあえず予約していた沖縄のホテルをキャンセルするためホテルのページを見て電話番号を調べ、キャンセルの電話を入れます。関釜フェリーのページを見ると確かにずっと満席。

 

 ビートルのページを見ると、なんと10日の釜山発が「空席あり」になっています。これはどういうことなのだ、と思い、また港に行き、ビートルの係員に「インターネットでは10日の分が空いていると言うことなんですが・・・」と聞くと、なんと、「ビートルの予約は福岡と釜山で別々に行っており、釜山で受け付ける分は14日まで満席だが、福岡で受け付ける分は空いているのではないか」と言うのです。

 

 国際電話でJR九州に問い合わせると、確かに空いているとのこと。釜山からでも予約できると言うことなので、もちろん予約しました。何でも前日にファックスかなんかで予約名簿を釜山に送るというシステムなんだそうです。これで10日には帰れます。インターネット様々でした。

 

 天候が依然として不安定そうなので、念のためカメリアラインもキャンセルせず、二股かけることにしました。ビートルは欠航でも、フェリーはちゃんと運航したようです。悔しいですが、仕方ありません。しかしこんなに満席続きとは。日韓線の航空路は慢性的に混雑して問題になっていますが、もう少し飛行機も船も増便する必要がありそうです。

 

 続きは次回に。