写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

04  尾道登るくだる(2004年1月5日)

 旅行記続きですが、(2004年)1月5日は昼まで寝ていて、どうしようかと思ったのですが、半日行程で尾道にいってみることにしました。庭瀬13:39発の電車で尾道14:54着。中学のときに一度行ったことがあるのですが、駅前は再開発されていて印象が違っていました。

 

 岡山以来商店街に興味が出てきたのでまず商店街を一通り歩いてみました。ここは人口10万ほどだと思いますが、岡山よりは閑散としていてシャッターを閉めている店が多いです。でも思ったほどでもありません。ただ、銀行跡の空き店舗が目立ち、改装してギャラリーにしているところもありましたが、わびしいです。

 

 ロープウェイの乗り場まで歩いて、そこから千光寺公園まで乗っていきます。結構混んでいました。短いロープウェイですが真下に大きな石が見えたり、尾道水道尾道大橋が見えてなかなかです。ただ、尾道大橋は一般道と後で造られた高速道と2つあります。形も違っていて見栄えが悪いです。1つだけだったときは尾道水道のいいアクセントになっていたのですが、2つ橋が並ぶと無駄な公共事業のような気がして興ざめです。デザインに工夫が必要だったのではないでしょうか?

 

 展望台から眺めると、海側が旧市街、反対側が新興住宅街です。旧市街は狭いので山を越えたところに新興住宅街が広がったのでしょう。下に降りますが、「文学のこみち」という文学碑が点々とおかれた道を通ろうと思います。ところが表示が反対方向に2つあってわかりません。仕方ないので一方を降ります。山の中腹にある千光寺へ。ここはなかなか趣のある寺です。絵葉書を買ったあと、茶店で甘酒を飲んだら虫が入っていました。

 

 ここに来るまでに有名な林芙美子文学碑がなかったので不思議に思っていたのですが、どうも「文学のこみち」は山の頂上と中腹の千光寺を環状につないでいるらしく、私は反対側の方を降りてきたことが判明。せっかくなのでもう一度途中まで登り、文学碑を眺めます。

 

 そして下って千光寺を抜け、尾道旧市街に出ます。出たといっても山にへばりついて広がった町並みですのでまだ坂を下に降りていかねばなりません。狭い路地の坂を下りていくと、三重塔があったりします。道を間違えるとまた坂を上らねばならないので大変です。

 

 文学館があったのですが2つに分かれているようなので時間がないので片方だけ見ようと思い、上の方を通り過ぎて下の方の志賀直哉の旧宅を改装したところに行きました。ちょうど4時半でぎりぎりか、と思いとをあけようとするともう閉まっています。しかし物音に気づいたらしく中から開けてくれました。入ろうとしたら、係のおじさんは「もうひとつのところと入場券が共通なので」ということでわざわざ上の方の館に電話をかけてくれ、開けてもらうように頼んでいます。

 

 片方だけ見るつもりでしたが、これではもう一度坂を上って上の方も見に行かなくてはなりません。ということでもう一度坂を上り、見に行きました。文学に詳しいわけではないのでチラチラと眺めるだけです。コートを着たまま坂を上ったので汗をかいてしまいます。

 

 尾道は狭い坂道が入り組んでいて寺が点々とある、という趣のある町で、なんとなく憧れていつか坂の上の眺めのいい家に住みたいと思ったりもしたのですが、いざ来てみると、こんな坂だらけの町で暮らすのは大変だな、と思ってしまいます。車がつかえず、かついでいくので尾道の旧市街は引越しや家具の配送料金がよその倍額取られると聞いたこともありますし。

 

 下に下りて、最後に尾道水道小さなフェリー渡し船か)で渡ってみることにします。いくつかの路線があり、頻繁に運航しています。海といっても向かいの島(その名も向島という)まで川のような幅の狭さです。まず少し大型の方に乗ってみました。乗ってはみたもの2階の船室は閉まっているし、どこでお金を払うのかわかりません。船室の入り口で立っていたら2~3分で向島に着き、そこに料金所がありました。60円です。

 

 今度は別の業者の船に乗ってみることにしました。少し歩くと島に細い川のような入り江があって、こちらの船は入り江の奥まったところから出るようです。こちらの船はいっそう小さく、車も乗れるようでしたが乗っていませんでした。客は5人。奥まったところから出るので少し距離が長いです。川のようなところを少し走って尾道水道を渡ります。小さい形ばかりの船室にいるとこちらは船の中で料金を取りにきました。こちらは少し距離が長いせいか100円です。

 

 駅前の船着場から駅に行き、電車に乗り帰ります。尾道17:33発の庭瀬18:47着でした。