写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

58  選挙制度おかしくないですか?

 選挙が終わってそろそろ一ヶ月ですが、また選挙の話を書きます。

 

 以前からずっと思っていることに、現在の日本の選挙制度はおかしいのではないか、ということがあります。今の衆参両院の選挙制度は以下の通りであるはずです。

 

衆議院小選挙区比例代表並立制  
     ・比例代表は拘束名簿式・投票者は政党名を書く。
                    比例区は全国を11の選挙区に分けたブロック制。                   
     ・小選挙区比例代表の重複立候補あり。重複立候補者には比例代表での

      同一順位が認められ、同一順位の場合は小選挙区での惜敗率で当選順位が                

      決まる。(いわゆる復活当選)

参議院都道府県別の選挙区(一部2県で1選挙区)と比例代表制の組み合わせ  
     ・選挙区選出(原則都道府県ごとに1~6人を選ぶ)
                  ・比例代表は非拘束名簿式・投票者は政党名・個人名のどちらを書いてもよ       
                い。全国1区制。比例代表で一部の候補者を優先的に当選させる「特定  
      枠」の制度あり。                        

     ・選挙区と比例代表の重複立候補なし(従って復活当選なし)                                                                                     

 

 「はずです」と書いたのは、私も100%正しいか自信がないからですね。極めてわかりにくい制度です。正確に理解している人はどのくらいいるのでしょうか?実際のところ、あまり多くないと思います。クイズにしたら、全問正解の人は何割いるだろうか、というレベルです。

 

 それで投票率が低い、と嘆いても、制度がこれだけ複雑でどのようにして当選者か決まるのかということがよくわからないのでは、投票する気が失せるのではないでしょうか?

 

 国民の意思をよりよく反映するためとか、合理的に選出するため、という理由があるのなら、複雑な選挙制度でもいいと思うのですが、この制度になった経緯を考えるとそうとは思えません。

 

 以前は衆議院中選挙区制参議院地方区+全国区制という、もっと簡単な選挙制度でした。しかし、選挙に金がかかりすぎ、それが金権政治につながっているとして参議院比例代表制導入、衆議院小選挙区比例代表並立制導入などの改革が行われたわけです。その改革の目的の大部分が「選挙にカネがかからないようにするため」「同士討ちを避けるため」という、政治家の都合での改革だと思います。

 

 また、衆参バラバラに改革が行われたため、衆・参で似たような制度なのに微妙に違う、つまり、比例代表の記入方法が違う、衆議院にだけ復活当選の制度がある、参議院には特定枠がある、などといった国民目線ではわかりにくい制度となってしまったのです。

 

 結果的に衆参の選挙制度が基本的に似たものになっているので、衆議院参議院の役割に明確な違いが見いだせなくなっている、という問題もあります。

 

 そろそろ衆議院参議院とも抜本的な選挙制度改革が必要ではないでしょうか。その際、政治家や政党のための改革ではなく、国民にとってわかりやすい、しかも合理的な改革にすべきだと思います。