写真のない旅行記

カメラを持たずに旅した記録です。雑記も載せています。

88  統一教会と裏社会と日韓関係と 

   安倍晋三氏の暗殺事件以来、統一教会のことがあれこれ話題になっています。私もこのことについては何度も書きました。元はといえば安倍元首相の祖父にあたる岸信介元首相の時につながりができ、それが今に腐れ縁として続いてきた、そしてそれが文字通りの致命傷になった、ということなのだろうと思います。

 

 その過程で、岸信介のことをあれこれ、ネット上でですが調べていくと、岸氏の時代には、宗教関係だけでなく、右翼関係、引いてはヤクザとの関係もみられるようでした。裏のつながりですし、ネット情報なのでどこまでが真実なのかよくわかりませんが、火のないところに煙は立たない、といいますから、全くのデタラメでもないのでしょう。この時代には右翼関係者が「政界の黒幕」とか「フィクサー」とよばれて、政界に一定の影響力を持っていたようです。そしてさらにこの辺の人脈から、間接的にではありましょうが、ヤクザ、暴力団関係者へのつながりも形成されていたのでしょう。

 

 そんな時代でしたから、宗教関係者とのつながりなど、まだマシな方だったのかもしれません。そしてこの時代の日韓関係といえば、ドロドロしたもので、「反共」を建前に政権が結びついていたものの、その裏ではお互いに偏見・差別・憎悪もあったでしょうし、実際の交流面でも、うさん臭いものが相当あったわけです。ひと昔、というか、もうふた昔前でしょうが、日韓で話題になることといえば、援助や金銭をめぐる不透明な動き、妓生観光などの性的問題、暴力団との関連、覚せい剤の密輸先、といった暗いイメージでした。そんな中の一環に統一教会も存在していたわけです。

 

 ですが今、政界と暴力団や右翼の、少なくとも表面的つながりは見えてきません。「安倍晋三 ヤクザ」で検索すると、2000年に安倍事務所が火炎瓶で襲われた、という事件が出てきますが、それ以外はこれ、といったものがありません。まだ裏に隠れたつながりがあるかもしれない、というのを全面否定はできませんが、少なくとも昔よりはこの面ではクリーンになったようです。どこかで手を切った、あるいは手を引いていったのでしょう。

 

 日韓関係も、今では対立が多くなっていますが、それでも昔のように金銭面や怪しい筋の人脈つながりは目立ちません。韓国が民主化し、経済成長したこと、また韓国の独立からもう70年以上たって、植民地時代からのドロドロした人的関係が希薄になっているというのもあるでしょう。

 

 そんな中で残ってしまったのが、宗教とのつながり、統一教会の存在だったのでしょう。どこかで清算すべきだったのだろうと思いますが、断ち切れず政治家の方でも集票のために利用し続けてしまったのでしょうね。